中古の注文住宅

注文住宅のいいところは、こだわって建てられるところだと思う。

 

多くの人に必要なくても自分に必要なものがあったらいいし、逆に一般的に必要でも自分に必要ないものもある。

私の場合はパソコン用のスペースをリビング近くにほしいのだけど、これについては昨今のテレワーク環境からそれなりに需要があって建売でもちょこちょこ見かけるようになった。玄関近くに手洗い場がほしいというのも今ではあまり珍しくない。コロナ発生前から物件を見ていると、建売でも柔軟に世の中に対応している会社があるなと感じる。ただ個人的には必要な環境なので助かるけど、収束したあとも使う人たちがどの程度いるのかは気になる。

 

中古の注文住宅をいくつか見ると施主さんの個性が出ている。それを見るのは楽しい。でも長く住めるかというとまた別問題だ。

 

玄関から廊下の脇には座れる高さの造作収納がズラリと並んでいて、その上のスペースは長いガラス窓、という家があった。

施主のこだわったポイントだと書かれていたコンクリート造の風呂場はなんだかデコボコしていて薄暗く少しホラーに見えた家もあった。

30畳以上の2階リビングに続く階段が螺旋階段で、(家電の搬入が大変そうだ)小さな暗室があり、一階の部屋のど真ん中に造作本棚がある家もあった。

ドラマに出てくるようなシャンデリアと螺旋階段つきの玄関ホールがある家も見かけた。

そういう施主の要望に沿った家は好みが合致すれば自分で建てるよりお買い得だと思う。

 

実際家を建てた友人の話を聞くとかなり大変そうで、決めることが多くて終盤はヘトヘトになりあとで「もっとこうすればよかった」と考えたりしている。

 

たとえば、私は庭はいらないと思っている。きれいに咲いた花や季節に実がなる木に魅力は感じるものの、自分で育てたいかというとNoだ。

実家に庭はあったけど出たのは数回で、虫や雑草との戦いは性に合わない。

新しい家には庭がなかった。この点は好みと合致している。

 

リビング〜ダイニング〜キッチンの床は全て無垢材だ。この点は好みではない。経年劣化は楽しめない方なので、丈夫でメンテナンスに手がかからない方がいい。

 

点在する窓の形が横長の長方形。これは好みだ。シンプルな黒縁が額縁みたいで、窓から見える空を絵みたいに楽しめる。

 

インターホンの位置。これは絶対におかしい。ドアを開けるとインターホンを鳴らした人を開いたドアで閉じ込める形になり、ドアを開けた人はドア向こうを覗き込まなくてはいけない。ドアをスマートドアに取り替える案が出た時に開き方を逆にすることも検討したけど、ドアの開き方は動線的に正しいのでそのままになった。(インターホンの位置を変えたいけど、中古とは言えまだ新しい家の配線を無駄にするのもなかなかもったいない)

 

先にあげたテレワークスペースや玄関の手洗いスペースはまだないので、おいおい考えていこうと思う。

ただ配管図や家の仕様を書かれたものはほとんどもらうことは出来なかったため、すべて手探りで暮らしていくことになった。

内装も駐車スペースも気に入っているし、アンテナ工事や二重窓施工の見積もりに来てもらった業者さんには「いい作りだ」と言ってもらえたので、内部も大丈夫だと思いたい。