持ち家って必要?

妹は貯金が趣味だという。

「それなりの額を貯金出来ているけど、家を買う気にはなれない」とのことだ。

 

私も迷っていた。

 

何かあった時すぐに引っ越す決断が出来る賃貸と、ローンを払い終えれば手元に土地が残る持ち家。

 

個人的に資産は手元に残らなくてもいいと考えている。祖父や祖母の代での相続の複雑な思惑を見ていると財産なんて自分たちの世代で使いきってしまえばいいのに、とさえ思う。

 

家を持つということは家を借りるよりリスクや責任も増えるし、払い続けなければいけないという義務も発生する。安い家賃でそれなりの家に住んで、娯楽にお金をかけるのも一つの楽しみ方だと思っていた時期もあった。

 

それでも家を買おうという決断をしたのは子供がいないということ、もう一つは音の問題だ。子供がいない生活は気楽だ。でもそれなら他にお金がかけられる。何か自分たちのために作ろう、と思った。それと夜中に笑う隣人や夜中にドアを開け閉めする隣人、屋根が飛んだ家と隣の古い家を壊す音、新築を建てる音が積み重なってストレスだったからだと思う。

なにより夫が家がほしいと言ったこと。あの家を買ったらあれをしよう、ここはどうしようかと目を輝かせて話す夫を見て、この人の願いが叶うといい、と思ったことが大きな理由の一つだと思う。それまでは何度もこのままでもいいんじゃないかと思い直したりした。

 

今回、家をいちから建てることはないかもしれないけど、今よりも楽しい家に住めるといいなと思う。